Synthesizer V Studio 1.11.0b2 アップデート
本日、Synthesizer V Studio 1.11.0b2 のアップデートをリリースいたしました。
今回のアップデートは、Synthesizer V Studio 1.11.0b1に続く2度目のベータ版です。
ARA2対応、ボーカルMIDI変換機能を実装した1.11.0b1発表後、ユーザーの皆様から寄せられたフィードバックを元に改善を行いました。
本バージョンから、Cakewalk、ABILITY5でもフルARAモードが使用できるようになりました。
また、ボーカルMIDI変換のモデルもアップデートし、変換スピードと精度が向上しました。
さらに、従来のプラグイン・ARAプラグイン双方の安定性が全体的に向上し、プレイバックの同期、バウンス、ホストアプリケーションとの互換性に関する不具合などを修正いたしました。
Synthesizer V 対応の歌声データベースのベータ版で、試験的にスペイン語に対応しておりましたが、今回のアップデートではお試しいただける歌声データベースをさらに追加いたしました。また多言語機能のスペイン語を使用時に、よりネイティブな発音になるよう改善を行いました。
Synthesizer V Studio 1.11.0b2、歌声データベース(ベータ版)のインストーラーは、文末のリンクよりダウンロードいただけます。
Cakewalk と ABILITY がフルARAモードに対応
Cubase、Studio One、REAPERに加え、Cakewalk と ABILITY でも フルARAモードを使用できるようになりました。
ノートグループをDAWのオーディオとリンクできるようになり、ボーカルMIDI変換もシームレスにお使いいただくことが可能です。
各DAWの使用可能なモードにつきましては、下記をご参照ください。
フル ARA モード | ARA ブリッジモード | VST/AU Instrument | |
Studio One 5/6 | 使用可 | 使用可 | 使用可 |
Cubase 12/13 | 使用可 | 使用可 | 使用可 |
REAPER 6/7 | 使用可 | 使用可 | 使用可 |
Cakewalk | 使用可 | 使用可 | 使用可 |
ABILITY 5 | 使用可 | 使用可 | 使用可 |
Logic Pro (Rosetta/x86) | 非対応 | 使用可 | 使用可 |
Logic Pro (Apple Silicon) | 非対応 | 非対応 | 使用可 |
なおプラグイン版・スタンドアロン版ともに、ピアノロールでのノートグループの UI/UX を変更いたしました。
現在の作業がノートグループ内かどうかをわかりやすくするため試験的に実装しています。このデザインは最終的なものではなく、今後のアップデートで変更される可能性がありますので予めご了承ください。
ボーカルMIDI変換モデルのアップグレード
今回のアップデートではボーカルMIDI変換モデルをアップグレードし、より高速で正確なピッチと歌詞の変換ができるようになりました。また、新しいモデルはノイズに強く、PCやスマートフォンなどの内蔵マイクで収録した音声の変換精度も向上しています。
試験的なスペイン語の多言語機能追加と発音改善
Synthesizer V対応の歌声合成データベース「SAROS」のベータ版で、試験的にスペイン語に対応しておりましたが、今回のアップデートでは以下の歌声データベースでもお試しいただけるようになりました。
併せて「SAROS」のベータ版も改善を行い、新しいバージョンを同時にリリースいたします。主にスペイン語特有のトリル子音 ”rr” の発音を改善いたしました。
Dreamtonics | An Xiao, Ayame, Eri, Cheng Xiao, Cong Zheng, D-Lin, Feng Yi, Kevin, Hayden, Jin, Lin Lai, Mai, Mo Chen, Natalie, Ninezero, Sheena, Qing Su, Ritchy, Ryo AI, Saki AI, Weina, Wei Shu, Xuan Yu, Yuma, Yun Quan |
Animen | エレノア フォルテ AI |
AUDIOLOGIE | ANRI(杏里), JUN, ANRI Arcane |
E-Capsule | Xia Yu Yao |
Eclipsed Sounds | ASTERIAN, SAROS, SOLARIA |
Quadimension | MEDIUM5·星塵, MEDIUM5·永夜 |
新機能へのアクセス方法
Synthesizer V Studio と歌声データベースのベータ版は、別々にリリースされます。
Synthesizer V Studio 1.11.0b2 について
1.11.0b2 はベータ版です。ベータ版では、Synthesizer V Studioに実装予定の新機能をいち早くご試用いただくことができます。本バージョンのご利用を開始する前に、以下の点についてご理解ください。
- 本バージョンは開発途中であることをご理解の上ご利用ください。
- 本バージョンは環境などにより正しく機能しない可能性があります。
- 本プログラムのご利用に際し、予期せぬ不具合が発生する可能性がありますので予めご了承ください。
Synthesizer V Studio 1.11.0b2はこちらからダウンロードできます。
Synthesizer V Studio 1.11.0b2 向けベータ版歌声データベースのアップデート
それぞれの歌声データベースはこちらからダウンロードできます。
詳しいリリースノートは以下をご覧ください。
Synthesizer V Studio 1.11.0b2 (2023年12月18日)
新機能
- プラグイン:ARAプラグインに対応しました。(Pro版のみ)
- Cubase、Studio One、ReaperではフルARAモードが使用できます(VST版のみ)
- Cakewalk、ABILITYもフルARAモードに対応しました。 (1.11.0b1から変更)
- ARA 2に対応しているその他のDAWでは、ARAブリッジ機能が使用できます。
- 自動処理:オーディオトラックでのボーカルMIDI変換機能を追加しました。(Pro版のみ)
- Synthesizer V エンジン:スペイン語が使用できるようになりました。
機能強化
- トラック:ノートグループ・オーディオグループの両端をドラッグして長さを変更できるようになりました。
- パラメータパネル:トラックの歌声データベースを変更したあと、使用できなくなったボーカルスタイルをパラメータパネルから削除できるようになりました。
- 歌詞入力:中国語標準語の発音辞書を更新しました。
- 歌詞入力:スペイン語の音素変換を改善しました。 (1.11.0b1から変更)
- 自動処理:ボーカルMIDI変換を改良し、変換スピードや精度の向上に加え、ノイズに強くなりました。 (1.11.0b1から変更)
- ピアノロール:ノートグループのUI/UXを改良しました。 (1.11.0b1から変更)
- ARAプラグイン:REAPERで、ARAプラグインを削除してUndo(元に戻す)したときにプラグインのデータがリセットされる仕様について対策しました。 (1.11.0b1から変更)
動作変更
- プラグイン:データをホスト内に保存している状態で外部ファイルを開こうとしたとき、作業中のデータが上書きされ消去されてもよいかどうかを確認するダイアログを表示するようにしました。また、クラッシュ後データの復旧のためにリカバリーフォルダ内にあるファイルを開いた場合、以降のデータは外部ファイルに上書きされるのではなく、自動的にホスト内に保存されるよう切り替わります。 (1.11.0b1から変更)
バグ修正
- 歌詞入力: 歌詞に“っ”のみが含まれる日本語のノートでの音素変換の不具合を修正しました。
- GUI:拍子を変更したときテンポマーカーの表示位置がずれる不具合を修正しました。 (1.11.0b1から変更)
- トラック:ノートグループを別のトラックにドラッグして移動しようとするとクラッシュする不具合を修正しました。 (1.11.0b1から変更)
- プラグイン:一部のDAWで、プラグインウィンドウを閉じて再度開いたときにウィンドウサイズがリセットされる不具合を修正しました。 (1.11.0b1から変更)
- プラグイン:Cubaseで、バウンスされたオーディオのタイミングがずれる不具合を修正しました。 (1.11.0b1から変更)
- プラグイン:Logic Proで、遅延補正機能を持つ他のプラグインが使用されているときバウンスが不安定になる不具合を修正しました。 (1.11.0b1から変更)
- プラグイン:ARAブリッジモード下でMIDIリアルタイム入力ができない不具合を修正しました。 (1.11.0b1から変更)
- ARAプラグイン:シンクトラックとローカルトラックが若干ずれて再生される不具合を修正しました。 (1.11.0b1から変更)
- ARAプラグイン:REAPERで、ループ再生時に再生位置が正常に動かない不具合を修正しました。 (1.11.0b1から変更)
- ARAプラグイン:レンダリングパネルで出力先フォルダを選択するとクラッシュする不具合を修正しました。 (1.11.0b1から変更)
- ARAプラグイン:一部のCubase環境で、ARAプラグインの音が出力されない不具合を修正しました。 (1.11.0b1から変更)