Synthesizer V Studio 1.9.0 正式アップデート
「Synthesizer V Studio 1.9.0」の正式版をリリースいたしました。
今回のアップデートは、2023年4月に発表したベータ版の正式版です。
Synthesizer V Studio 1.9.0は、ベータ版からの最終リリースとなります。正式版ではベータ版ユーザーの皆さまからいただいたフィードバックを元に、新機能の搭載、不具合の修正を行ないました。
尚、1.9.0へのアップデートはSynthesizer V Studioのライセンスとアップデートより行なってください。
今回のアップデート内容
- 英語と中国語の、ラップボーカル歌唱モードを搭載いたしました。
- 『広東語』の多言語歌声合成機能が追加されました。
- 簡易ピッチモードをリニューアルし、より細かなピッチの自動調整が可能になりました。
- 新機能のラップと広東語歌唱に対応するため、利用可能なAI音声データベースをアップグレードしました。
この1.9.0の最終アップデートでは、ベータ版及び1.9.0以前のバージョンで発見された不具合も修正されています。
新機能の詳細については、1.9.0b1及び1.9.0b2ベータ版のリリースノートを参照してください。
歌声データベースのアップデート
新機能を十分に活用するために、Synthesizer V Studioエディタと歌声データベースの両方を最新版に更新してください。
アップデートされた歌声データベースは以下の通りです。
Dreamtonics | An Xiao, Cheng Xiao, Cong Zheng, Feng Yi, Kevin, Lin Lai, Mai, Mo Chen, Natalie, Ninezero, Qing Su, Ryo AI, Saki AI, Weina, Xuan Yu, Yuma, Yun Quan |
ラップの歌声データベースであるRitchy、D-Linは現在のところ機能限定版を公開中ですが、こちらも上記製品版とは別にアップデートが必要です。
Ritchy、D-Lin製品版のリリースは、続報をお待ちください。
ベータ版ボイスのアップデート
以下の音声データベースにつきましては、ラップや広東語に対応したベータ版を本日より公開いたします。正式バージョンのリリースは、後日別途ご案内いたします。
株式会社 AHS | 小春六花 AI, 夏色花梨 AI, 花隈千冬 AI, 弦巻マキ AI (日本語), 弦巻マキ AI (英語), 京町セイカ AI, ついなちゃん AI, 重音テト AI |
Animen | エレノア フォルテ AI *beta released on June 10th |
AUDIOLOGIE | ANRI, JUN |
Eclipsed Sounds | SOLARIA, ASTERIAN |
E-CAPSULE | Xia Yu Yao |
平行四界 | MEDIUM5·星塵 |
音声データベースのベータ版は、プログラム内アップデート機能からはアクセスできませんので、ご注意ください。
ベータ版のインストーラーは、ダウンロードページからダウンロードできます。
詳しいリリースノートは以下をご覧ください。
Synthesizer V Studio 1.9.0 (2023年6月21日)
新機能
- 自動処理:ラップ歌唱に対応しました(現時点では英語と中国語のみ)。AIピッチ生成モデルを更新し、歌唱を制御するオプションも追加しました。(ラップ対応の歌声データベースが必要です)
- Synthesizer V エンジン:広東語のサポートを追加しました(歌声データベースの更新が必要です)。
- ノートプロパティパネル:アクセント(中国語のみ)、ラップノートのイントネーション、トーンを追加しました。
- ノートプロパティパネル:歌唱モード選択時にノートの「ビブラートの強度」が調整できるようになりました。(Pro版のみ)。
- パラメータパネル:「ラップイントネーション」を編集、表示できるようになりました。
- 歌声パネル:「ビブラートの強度」のデフォルト値と「アタック・リリースの自動調整」の有効、無効を追加できるようにしました(Pro版のみ)。
機能強化
- ノートプロパティパネル:プロジェクト全体で動作していた簡易ピッチモードをノートプロパティの「ピッチモード」のオプションとして再設計し、より細かく調整できるようになりました。
- パラメータパネル:「ビブラートエンベロープ」パラメータがAI生成ピッチにも適用されるようになりました(Pro版のみ)。
- Synthesizer V エンジン:多言語歌声合成の発音を改善しました(歌声データベースの更新が必要です)。
- 設定パネル: 歌唱モードとマニュアルモード間で切り替えるときの動作(ピッチカーブを保持またはリセット)に対するオプションを追加しました(1.9.0b1から変更)。
- ピアノロール: マニュアルモード下でのノートのデザインを改訂しました(1.9.0b1から変更)。
- ノートプロパティパネル: ピッチモード変更ボタンのデザインを改訂しました(1.9.0b1から変更)。
- 自動処理: 非常に高いまたは低いピッチにおけるピッチの精度を改良しました(1.9.0b1から変更)。
- スクリプト: ラップとノート単位の言語設定に関連する機能関するスクリプトの関数を追加しました(1.9.0b1から変更)。
動作変更
- プラグイン:ピアノロールでキーボードを押した際の音を現在のトラックに対応するチャンネルでのみ再生するようになりました。
- ファイル: バージョン1.8.1以前のプロジェクトを読み込み、ノートのピッチモードを再設定する際に、プロジェクトの簡易ピッチモードのステータスに従うように変更しました(1.9.0b1からの更新)。
- ファイル: 外部フォーマットからインポートするときには、デフォルトのピッチモードに基づいてピッチモード(歌唱またはマニュアル)を設定します(1.9.0b1からの更新)。
- 自動処理: AIピッチ生成が音素の長さの変更に対応するようになりました(1.9.0b2からの更新)。
バグ修正
- 自動処理:簡易ピッチモードでテンポを編集した後にピッチが再計算されないバグを修正しました(現在は「歌唱」モードで対応)。
- レンダリングパネル:バウンス時に僅かにオーディオトラックのタイミングがズレる不具合を修正しました。
- トラック:新しく作成されたトラックの名前がUIの表示言語に応じて翻訳されないバグを修正しました。
- パラメータパネル: コントロールポイントのコピーペースト動作に関連するさまざまな問題を修正しました(1.9.0b1からの更新)。
- プラグイン: MIDIキーボードからのプレビューサウンドが常にマスターアウトプットに入り、トラック自体のチャネルには入らないバグを修正しました(1.9.0b1からの更新)。
- ライセンスとアップデートパネル: 歌声データベースをインストールした直後にライセンスとアップデートパネルを閉じるとクラッシュする問題を修正しました(1.9.0b1からの更新)。
- 自動処理: x86プロセッサ上でビブラートの強度を0に下げるとその効果が最大に戻ってしまうバグを修正しました(1.9.0b1からの更新)。
- 言語学: 広東語の語彙に偶然空の音素が現れる問題を修正しました(1.9.0b1からの更新)。
- パラメータパネル: Linuxでボーカルスタイルパラメータを選択するとクラッシュする問題を修正しました(1.9.0b1からの更新)。
- スクリプト: macOSでのプラグインとして実行時にLogic Proとの互換性を損なう一部のJavascript機能を無効にしました(1.9.0b1からの更新)。
- プラグイン: マウスクリックによりピアノサウンドをレンダリングする際にクラッシュする不具合を修正しました(1.9.0b2からの更新)。
- 歌詞入力: 「cl」音素が別の音節に誤って解釈されるバグを修正しました(1.9.0b2からの更新)。
- ファイル: バージョン1.8.1以前で作成されたプロジェクトをロードする際に、ビブラートとピッチ推移のプロパティがリセットされるバグを修正しました(1.9.0b2からの更新)。
- ノートプロパティパネル: “以下のピッチモードの切り替え時にノートのピッチとビブラートを維持”がオフの場合でも、マニュアルモードに切り替えるとビブラートとピッチ推移のプロパティがリセットされないバグを修正しました(1.9.0b2からの更新)。
- ライブレンダリング: 多くの重複したノートが存在するとレンダリングがスタックするバグを修正しました(1.9.0b2からの更新)。
- 自動処理: “選択したノートを分割してメロディを調整”から作成されたノートがピッチモードオプションを保持しないバグを修正しました(1.9.0b2からの更新)。
- Synthesizer V エンジン: 一部の音素の長さが変更されたノートでクラッシュするバグを修正しました(1.9.0b2からの更新)。